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Graduate School

芸術的創造と良心による
科学技術の運用により、
新しい世界観の確立を目指す大学院

雄大な山河を背景に、豊かな大地が横たわる東北。まだここには、大自然の下に、生活の中から芸術や工芸が生まれ、形作られるという脈々とした歴史と精神性が色濃く息付いています。

この東北、山形の地にしっかりと軸足を置き、芸術とデザインの力で、現代社会の抱えるさまざまな問題を解決できる人材の育成を本大学院では目指しています。

最先端のグローバルシーンから地域に根ざしたローカル課題の解決まで、領域越境を可能とするヒューマンスケールな研究環境と地域との密接な関係を通して、持続的に制作研究を続けることのできる人間を育てます。


Feature

特徴

産学連携(共創デザイン演習)

研究の社会実践を産業界や地域などと連携したPBL(Problem-based Learning/課題解決型)授業。自身の研究や制作を内にとどめるのではなく、社会課題へと適応することでどのような意義があるのかを検証していきます。産業界において課題は常に起こります。それらを技術で解決するだけでなく、デザインの観点からどのような価値を付与できるかを検証します。また、東北、特に山形は、将来日本が抱える地域課題が現在においても顕著に存在します。そのような課題を見つめ、解決方法を検証していきます。


アートシーンで活躍できるアーティストを輩出

アーティストを目指す学部生の多くは院に進学し、広いアトリエで担当教員からマンツーマンの指導を受けています。また学問のみならずビジネスとしての作家活動を学ぶ場として「アーティストマネジメント教育」を展開しています。その結果、国内アートシーンで各賞の受賞、美術館での展示等をはじめ、本学主催の山形ビエンナーレを含む地域芸術祭や、世界のマーケットなどで活躍するアーティストを輩出し続けています。


地域との関わり

東北芸術工科大学は山形県と山形市の協力により公設民営の大学として、1992年に蔵王連峰を背負い、月山を遠望するロケーションに開学しました。市民が作り上げた大学として親しまれ、30年間に渡って地域と培ってきた信頼関係がベースとなった授業やプロジェクトが多数進行中です。

Review of Graduate School

大学院レビュー


芸工大大学院の特色でもある「大学院レビュー」は、年に2回全ての研究領域の学生が集まり、レジュメを書き上げ、展覧会?学会形式で中間発表を行うイベントです。研究や制作を欲求に従っただけの独りよがりのもので終わらせず、複雑化する世界の中でどのように新しい研究として成立させるか、他領域の学生同士が熱い議論を交わす2週間になります。

Message

メッセージ

深井 聡一郎 大学院芸術工学研究科長

Fukai Soichiro
教授/彫刻、陶芸、キュレーション

地域社会とアート?デザインの新たな関係を目指して

東北芸術工科大学大学院では雄大な山々に囲まれた環境の中で、対象を丁寧に見つめながら制作?研究を進めています。山形という土地は人知を超えた荒々しい自然へと私たちを向き合わせ、他者と出会うことを強く求めさせます。そして多くの学生たちがさまざまな授業やプロジェクトを通して地域へと深く入り込み、地域の方々は温かく彼らを受け止めてくれる、ここはそのような場所です。

大学院教育の目的は、最先端の研究成果やアートシーンへの理解を身に付けた上で、かつ地域課題への取り組みもこなせる「複眼的な研究者の育成」です。人口減少における経済活動の減速や伝統的な行事、イベントの消滅などはけっして地方だけの問題ではなく、持続可能な地域社会の在り方と文化の継続を考える現場として、東北は課題最先端地だと言えます。機能不全に陥ったさまざまな仕組みをどのようにクリエイティブに作り変え、新たな豊かさを取り戻していけるのか?感性とロジックの両面から課題解決、価値創造ができる研究者を我々は求めています。

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